手術以外の方法はありますか?

患者
患者

手術以外の方法について教えてください

Doctor
Doctor

プリズム、訓練、注射が主な方法です。

プリズムによる斜視の矯正

プリズムは特殊な眼鏡のレンズで、光を曲げる作用があります。プリズム眼鏡をかけた場合、斜視はそのまま何も変わりませんが、視線の方向をレンズで曲げることができるので、斜視をそのままに放置したままで、視線の方向が同じ向きになるようにすることができます。これが有効なのは、常時ものが2つに見える人だけです。ただし、角度が大きい人は、レンズの厚みがとても分厚くなってしまうので、向いていません。自力で目線を合わせることができる、斜位の人や、間欠性斜視の人は、合わせる力をプリズムに全て任せてしまうので、長期に使うと自力で合わせることができなくなります。手術前の一時的に使用するのには非常にいい治療法です。

訓練

自力で元に戻す力を鍛える治療法があります。寄り目をさせる訓練は、近くを見るときに目を寄せられない人には有効です。ただしこの訓練はとても目の力を使うので、非常に疲れます。訓練をしても斜視が良くなるわけではありません。角度はそのままで、合わせる力を鍛えるので、斜視があるという目の負担は何も変わりません。また、抑制除去訓練という特殊な訓練があり、視能訓練士と医師の管理下で手術の直前に行う方法がありますが、すべての人に有効なのではなく、適切に行わないと複視を生じてしまうことがあることから、慎重に行うべき治療です

注射による治療

注射により、筋肉の力を落とす治療法があります。注射は目の筋肉に直接打ちます。点眼薬の麻酔をして行うので、それほど痛みはなく、比較的短時間で終了します。ただし、3ヶ月ほどで効果が薄れます。手術と比較して、効果が不安定で、一回で治療が完了する割合も低いです。この治療の方が向いている状態の患者さんもいます。

タイトルとURLをコピーしました